ikemenserieslのブログ

イケメンシリーズ ストーリーのネタバレです

2020-01-22から1日間の記事一覧

戦国【佐助】共通5話後半

光秀「巣穴にもくりこんだ蛇の一匹、放っておきましょう。それよりも、急を要する用向きが」 政宗がギラリと目を光らせ低い声で笑う。 政宗「それは、刀を存分に振るえる用向きなんだろうな?」 光秀「ああ、龍虎退治だ。–––だろう、秀吉?」 秀吉さんは浅く…

戦国【佐助】共通5話前半

「佐助くんの目で見る世界はきっと、いつでもどこでもピッカピカに輝いてるんだろうね」 佐助「…………」 わずかに息を呑んだ後、佐助くんは外した眼鏡を手に、目をこすりだす。 「どうかした……?」 佐助「……最近、目が若干おかしいんだ。昼間だけの現象かと思…

戦国【佐助】共通4話後半

「本当にごめん。私、佐助くんに助けられてばっかりだね……」 申し訳ない気持ちでいっぱいになって、声を絞り出す。 すると、佐助くんは苦しげな眼差しを私に向けた。 佐助「もう、それ以上謝らないでほしい。……俺も、美香さんに謝らないとならないことがある…

戦国【佐助】共通4話前半

佐助くんが織田軍の敵方に仕える人だという確信が深まる中––– 私は佐助くんが武将公認で安土城を訪ねてきても、仕事が忙しいことを理由に、一緒に過ごさなくなった。 (私を助けるために佐助くんが危険な橋を渡ったりしないよう、早く自立しないと) そんな…

戦国【佐助】共通3話後半

敦盛LIVE翌日––– なぜか私は呼び出しを受けて、光秀さんの御殿に来ていた。 部屋でひとり待たされる間も、そわそわして落ち着かない。 (何の用事だろう? あの人だけは、まだ少し苦手なんだよな……) いつも薄く微笑んでいる光秀さんは、何を考えているか読…

100プリ【ゼノ】共通1話後半

???「ちゃんと捕まっていろ」 (この人は、.....誰?) 抱きかかえられたまま部屋の中に引き寄せられると、腕がすっと離された 「...ありがとうございます」 ???「いや」 (この人が受け止めてくれなかったら、きっと怪我してたよね) まだ静まらない胸を抑…

戦国【佐助】3話前半

佐助くんが城に出入りするようになって数日後…… 佐助「庭師の仕事が今日は休みだから、例の約束を実行に移そう。第一回『突撃☆隣の戦国武将』、スタートだ」 「講座のタイトルが微妙に変わってるけど、がんばります!」 –––さかのぼること数日前、眼鏡ケース…

戦国【佐助】2話後半

佐助「俺が四年の間に培ってきた乱世のライフハックを、君に伝えたいと思ってる。君さえよければ今度『戦国講座』をしよう。ハッピーな戦国ライフを送れるように」 (すごい……佐助くんて、本当に頼りになるな) 「『戦国講座』の受講を申し込みます! よろし…

戦国【光秀】情熱秘密END

安土へと帰還して、数日が経った頃。 家康「光秀さん、ちょっと顔を貸してもらえますか」 光秀「ああ、あとで行く」 三成「今お願いしたいのです」 光秀「わかった、そのうちな」 「私からもお願いします! ちゃんとふたりと話して、対策を立ててください」 …

戦国【光秀】情熱13話後半

(ここが光秀さんの治めてる国……。なんて素敵なところだろう) 水に浮かぶ美しい城が近づき、馬上からため息が漏れる。 –––京を発った私たちは、信長様の命で、安土へ帰る前にここへ立ち寄った。 文には『国が乱れていないか、ついでに確かめてから安土へ戻れ…

戦国【光秀】情熱13話前半

–––深夜、義昭の潜む城が、幸村と義元の指揮下で音もなく包囲された。 突入の準備を万端に整え、彼らは近くの茂みで息をひそめ、その時を待っていた。 幸村「クソ! 遅せーな、光秀のヤツ……!」 義元「幸村、それ、何度目の悪態?」 幸村「お前こそ、さっき…

戦国【光秀】情熱12話後半

佐助「光秀さん、毒の解析が終わりました!」 光秀「……佐助殿」 佐助「……っ」 振り向いた光秀の眼光の鋭さに、佐助は息を呑んだ。 運び込まれたあばら屋で、むしろの上に寝かされた美香は、浅い呼吸を繰り返している。 ーーーーーーーー 「……っ、あ、れ……、…

戦国【光秀】情熱12話前半

「何か気がかりなことでも……?」 光秀「……まあ、あるといえば、ある」 すっと近づいてきた手のひらが、私の頬を包み込む。 感情を隠すことに長けた瞳が今は、憂いを帯びている。 光秀「美香。俺とひとつ、約束をしろ」 (約束……?) 光秀「お前は金輪際、戦場…

戦国【光秀】情熱11話後半

九兵衛「おふたりに、御客人です」 (お客……?) 無遠慮に部屋へと入ってきた人影を見て、思わず声を失った。 光秀「これはこれは……」 幸村「邪魔するぞ」 佐助「夜分にごめん、美香さん」 (幸村、佐助くん……!? どうしてここに……) 光秀「九兵衛、もてなしの…

戦国【光秀】情熱11話 前半

将軍足利義昭との戦いから一夜明け、織田軍を見送った後––– 私と光秀さんは真っ先に、とある豪華なお屋敷へと向かった。 (ここが、将軍が根城にしていた場所……) 異様な静けさが、私の身を縮ませる。 光秀「どうやら、もぬけの殻らしい」 ためらいなく奥へと…

戦国【光秀】共通10話 後半

光秀さんと想いを確かめあった翌朝––– 身支度を整えた頃、襖がスパンと開け放たれた。 秀吉「光秀、美香、入るぞ!」 光秀「なんだ、朝から騒々しい」 秀吉「今すぐ手を出せ馬鹿野郎」 光秀「藪から棒に何を……」 秀吉「いいから出せ 」 光秀「……!」 (こ、こ…

戦国【光秀】共通10話前半

私たちは本能寺の一室で、『その時』を待っていた。 (深夜なのに、少しも眠気を感じない) 信長様は腕組みをしてあぐらをかき、微動だにせず虚空を見据えている。 秀吉さんの手は、刀の柄にかかったままだ。 ふたりから離れないよう命じられた私は、不安と期…

戦国【光秀】共通9話後半

光秀「織田信長に従わざるを得なかった間も、あなたへの忠義を忘れた日は一日もございません」 義昭「はっ……、相変わらず、よく口の回る男よのう」 光秀「口だけではないと、早晩、証明いたします。必ずやこの手で、憎き織田信長を亡き者にしてみせましょう…

戦国【光秀】共通9話前半

「あの、お話ってなんでしょうか……?」 天主に呼び出された私を、信長様と険しい顔の秀吉さん、不敵に笑う政宗が待っていた。 信長「明日、俺は秀吉と京へのぼる。美香、貴様も来るがいい」 「え……っ?」 信長「織田軍を裏切った化け狐に会いたければな」 (…

戦国【光秀】共通8話後半

光秀が美香の元を去ると、月が姿を隠し始め、雨が降り始めた。 光秀「…………」 光秀は追手の目をかいくぐり安土を抜け、身を低くして深い森をひた走った。 冷たい雨が、容赦なく体温を奪っていく。 光秀「……!」 光秀の足が水たまりを跳ね飛ばし、そのままピタ…

戦国【光秀】共通8話前半

秀吉「こんな時までヘラヘラ笑ってんじゃねえ……!」 柵越しに光秀さんの胸ぐらを掴み上げながら、秀吉さんが顔を歪ませる。 光秀「…………」 (秀吉さん……) 秀吉「お前、ほんとに……っ、何やってんだよ……!?」 秀吉さんが、固めた拳を振り上げて––– (うわ……っ) …

戦国【光秀】共通7話 後半

数人がかりで羽交い締めにされ、光秀さんは膝をついた。 光秀「おやおや、ずいぶんと熱烈な出迎えだな」 「やめてください! どうしてこんなことを……!?」 兵「光秀殿、信長様への反逆を企てた罪であなたを投獄いたす!」 光秀「…………」 (え……!?) 兵「光秀…